神戸ビエンナーレが終わって、神戸新聞が座談会形式で振り返っているのだが、 座談会形式にすることで問題点や課題を見えにくくしている。
ようは「B」記者の部分だけで話は終わる。
B 現代アートに写真、陶芸、生け花、日本画、洋画、ロボットアート、大道芸…。 多彩な内容だったが、 盛り込み過ぎで散漫になった感じもする。
B 現代アート部門はユニークな作品もあったが、全体に低調。 深い感動につながる作品は少なかった。
B 震災をテーマにした精神性の高い展示など印象深い作品もあった。一方で、 「美大の学祭レベル」 と切り捨てる美術ファンも。美術愛好家と、アートに親しみの薄い観客の反応が分かれたかもしれない。
B 立体アートは、高い天井や広い空間でないと生きてこない作品が少なくない。 そういう意味で、 展示空間として限界を感じた。「合わせ鏡」で空間を広く錯覚させたり、闇の中に映像を流すものなど、 パターン化する恐れもある。 いっそのこと、野外アートと屋内アートを分けるべきでは。
B 公募のみでは、レベルの向上は難しいように思う。 総合監督がいないと責任の所在があいまいで、 全体を貫くポリシーや美学にも欠ける。
B 二年後はあっという間。次回開催に向けて、コンテナの使用、 監督制導入の是非も含めて議論すべきだろう。
この内容には異議はない。あと、 一応ジャッジメントを受けている公募展と御手盛りのお花の展覧会を対等に並べたことへの評価を付け加えて欲しい。 まあ、出来ないだろうけれども。
A記者:司会者役で取りまとめ。興味も無いし、資料を見ただけ。
C記者:肯定的な意見を書く為にあてがわれているだけ。 B記者への反論にはなっていない。
まあ、新聞だし。因みにこの記事のタイトルは 「アートの魅力発信は成功 神戸ビエンナーレを振り返る」。
でも、次は無いと思う。なぜかって。勝手な想像ではあるが、 運営に関わっていた関係者の皆様の目標が達成されたであろうから。